名誉師範ご挨拶

 佼成武德会剣道部ホームページ開設に当たりご挨拶を申し上げます。佼成武德会は昭和31年、初代会長の庭野日敬先生の「佼成会本部の周辺地域、特に青少年育成にお役に立とう」というご配慮より設立されました。以来66年、長い年月を経て益々活発に活動しております。指導訓に「礼の心」・・・感謝と思いやりの心を育てよう・・・を掲げ「剣の理法の修練による人間形成」をめざしております。

昭和20年8月大東亜戦争が終わり3ヵ月後、剣道は他の武道には例のない「剣道禁止」を言い渡されました事はご承知のことと思います。昭和27年「剣道復活」この7年 剣道を愛して止まなかった先師、先輩のその復活に向けたご苦労は並大抵の事ではなかったと聞き及んでおります。今日楽しく、自由に剣道ができます私達は先師、先輩に感謝の心を捧げ新たなる精進を誓いたいものです。

今年は「剣道復活」70年の節目、今日剣道は正しく発展しているだろうか?と問うた時 危惧の念は払拭出来ません。剣道だけでなく社会のモラル、家庭も、親子の絆も・・・大きく変わってきていると感じるとき、剣道の心を波及する事で社会に貢献したいものです。昨今の剣道の役割を問う時、今こそ「不易の学」(時代、環境がどう変わっても変わらない教え、《親に対する敬愛の念、礼の心、惻隠の情、等々》)を説く剣道の素晴らしさを学び伝える事により「社会での剣道の役割」を果たしたいものです。

半世紀を超える「佼成武德会」の長い経験と実績を正しい剣道の普及と発展に邁する事をお誓い申し上げご挨拶とします。

 

  佼成武德会

      剣道部  名誉師範             田原 弘徳  (第二代 師範)

  (初代師範 剣道九段   故小沼 宏至先生)

令和4年10月 記

剣道部名誉師範の田原弘徳先生が令和5年10月30日に逝去されました。心から哀悼の意を表しご冥福をお祈り申し上げます。

                                                           合掌